Story
ストーリー
1924年の秋、バルセロナ。
72歳になったガウディ (沢田研二)は、持病のリウマチに苦しみながらも、未完の大聖堂「サグラダ・ファミリア」の建設に日々を費やしていた。
とある朝。五十年来の仕事仲間であり親友の鋳型職人ロレンソ (串田和美) と別れの時を迎える。視力を失い不治の病に侵されたロレンソは家族のもとへ戻ることになり、ガウディもまた自宅を引き払い、サグラダ・ファミリアの仕事場に独りで住み込む決意をする。二人は来し方を振り返る。ロレンソは自らの生涯に悔いはないと語る一方、ガウディは無神論者で享楽的であった自身の若い日々を後悔する。もし若い頃をもっと真剣に生き、いっさいの寄り道をせずにサグラダ・ファミリア建設に全てを捧げていれば「今ごろはもっと・・・・・・」と悔いをにじませる。しかし、人生はやり直せない。二人は来世で再び友となることを誓い合って別れる。
その夜、ガウディは日課である告解のためにサン・フェリペ・ネリ教会へ向かう道中で、世にも不思議な体験をする。
何と、若き日の自分 (渡辺大知)と遭遇したのだ。どうやら時代が四十年以上逆戻りしたらしい。老ガウディはこれを夢だと思いながらも、人生をやり直せるチャンスかもしれないと思いたつ。未熟で軽薄な若い時分に生活態度を改めさせ、信仰心を持たせることができればと、老ガウディは青年ガウディにつきまとう。
しかし反発する青年ガウディは老ガウディが止めるのも聞かず、ペピータ (中村 中)という美しい女性に恋をしてしまう。その恋は、老ガウディの心に今も残る、悲しい結末をむかえた生涯ただ一度の恋であった……………